2017年秋季総合食品展示会レポート
おかげさまで、今年も2017年9月6日(水)7日(木)の2日に渡って、マウントエースにて秋季総合食品展示会を開催することが出来ました。雨の中にもかかわらず、多くのお客様にご来場頂き誠にありがとうございました。
今回のテーマは「一回りして見えてきた!食産業の明るい未来!〜国内観光・インバウンド…本当の需要はココにある!」と題して、ここ数年のインバウンドの入り込みに右往左往しながらも、国内外からの観光客の動向や対策が見えてきた…つまりは一回りして見えてきた食産業の未来をどう明るく照らしていくか?という思いで企画させていただきました。
昨年の高山市の観光客の入込みは過去最高の451万1千人、そのうちインバウンドは46万1千人と共に過去最高を記録(いずれも平成28年度高山市観光統計より)し、国際観光都市としての位置づけがよりくっきりと明確になってきた今日、「食べること」の役割が非常に大きくなってきています。
前回の春季展示会の際にご来場者様にご協力いただきましたアンケートに「ムスリム・ベジタリアン特集」への要望が非常にかったの為、今回は「食の多様性」に対応するブースを設けたところ、非常に反響が大きく、これも食産業の明るい未来に繋がる変化であることを感じております。お客様もムスリム対応のアルコール無添加の調味料や、ベジタリアン対応のダシに関心が強かった様に思います。
またメーカーのブースにも、前回はなかったインバウンド対応の食材が多く見られました。日本全体で食の多様性に対応するトレンドが動き始めていることがよくわかります。
そんな変化をデータで見ていただけるように、今回で5回目となる外国人観光客満足度調査に加えて、「インバウンドに対応する食の多様性」冊子も配布させていただきました。
こちらも今回で5回目となるBooking.comのブースも含めこういった取り組みには高山市からもご注目いただいており、高山市、飛騨市から行政の方も多くご来場され、高山市の國島市長にもご来場いただきました。
今回の新しい取り組みとして設けた「ワインと燻製」のブースも大好評で、ワインに関しては、今年の7月に大型のワインセラーを導入した弊社の新たな展開として、アロマテイスティングを行い、よりワインについて深く知っていただくことが出来ました。今後はワイン会等も新たに企画していく予定です。
燻製については飛騨の間伐材を燻製材に使用した「森薫る燻製シリーズ」が大好評で、「燻製枝豆」「燻製塩」「燻製胡麻」「燻製チーズ」共に非常に高い評価を受け、とりわけ「燻製塩」「燻製胡麻」は調味料として使いやすいと多くの注文をいただきました。
この「ワインと燻製」のペアリングに関しては今後も商品を増やしながら更にブラッシュアップしていきます。
地元食材については、ミチナル、ツキイチブランドの商品に加え、今回は上之保から柚子が参戦。地元岐阜県の柚子を知らない方も多く、料理の可能性も更に広がった事と思います。
今回いちばん好評だった特集は「素材コーナー」でした。
5種類の冷凍キノコの紹介が中心でしたが、熱湯に加えてすぐに出汁がでる手軽さと、キノコに種類による掛け算のダシの方程式を実際に支所奥で体感した頂いたところ、多くの反響がありました。
3種類のキノコだし、5種類のキノコだし、5種類のキノコ+奥美濃古地鶏のつみれダシ。それぞれ飲み比べていくとダシが掛け算で旨味やコクを増やしていくことが良くわかります。時期的にもマッチしてこちらも多くのご注文をいただきました。
その他ノンアルコールカクテルの特集も時代にマッチした提案として、お客様オリジナルのブレンドを作っていただくなど、お客様参加型の取り組みもありました。
ステーキソース食べ比べコーナーでは普段なかなか食べ比べることのないステーキソースや焼肉のタレを味見していただくことにより、料理のイメージがより明確化するきっかけになったと思います。
高齢化対応については、今回は伊那食品工業の寒天等をつかった提案を中心で行いましたが、固めることの可能性を大きく見せられたブースになりました。
その中でも賛否両論ありましたが、お好み焼き風の寒天はまさに新たな食の可能性を示してくれたと思います。
その他多くのメーカーが新商品や新たな提案を打ち出してきており、全体的に食産業が大きく動いていることが実感できる展示会となりました。
また今回初チャレンジしたインスタグラムによるハッシュタグキャンペーンは、ルールの中で盛り付けを楽しむものでしたが、若い方を中心にお楽しみいただけたようでした。インスタグラムによる食の情報の拡散は観光客の間でこれからますます増えていきますので、少しでも投稿する観光客の気持ちになれるような取り組みとして今後も続けてまいります。
長くなりましたが、これで2017年度の秋季総合食品展示会のご報告とさせていただきます。今回ご来場いただきましたお客様からのアンケートが約800件。現在目下集計中でありますが、皆様からいただきましたご意見をまた次回の展示会に反映してまいりますので、ぜひまた2018年春春季総合食品展示会にも足をお運びくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。